主な温熱環境保護の方法
日本古来から使われている、温熱環境の保持について、それぞれの特徴をご紹介いたします。
夏の直射日光を避け、太陽高度の高い夏には部屋内への日光を防ぎ、冬の太陽高度の
低い冬には日光を部屋内に入れる
工夫。また雨から建物の壁を守り、寿命を延ばします。

最近の建物は敷地いっぱいに建築したり、庇がデザイン上で重いと感じる建築士が多いため
庇がありません。
本来は上記の機能があるのですが、断熱材やサッシ、コーキングに頼り、庇を工夫してつけたりはしていませんが、外断熱と併用すれば効果が上がると考えられます。
直射日光やプライバシーの保護に役に立ちます。和室のみでなく、洋室に使用しても調和します。
使い方によっては、冬場、窓と障子間の空気の流れをふさいでしまう可能性があり、
結露をかえって起こす場合があります。
熱を遮断しますが、空気中の湿気は通してしまうため、窓と障子の間の空気の露点温度が下がり、
室内空気の湿度がこの間に侵入すると、結露が発生します。
外断熱ならば、北側に面する押し入れ内でも通気をよくしておけば結露はほとんど発生しません。
しかし、押し入れ内の通気を確保しなければ、障子と同じ理由で結露が発生します。

室内空気と押し入れ内の空気の温度差を減らすため、建物の角に押し入れを作らず、
熱橋の影響を受けないよう工夫が必要になります。
押し入れやクローゼットをうまく配置して、北側の寒さから守ろうという考え方もあります。
昔からの床断熱材といえます。過去、和室の床は畳が使われたため、床下の断熱材は
省略されていました。現在外断熱の住宅では和室の床下も断熱材を施工します。
その場合、バリアフリーを考えるとフローリングなど他の床仕上げをした部屋と床高さの調節が
必要
になります。
40年ほど前から現在まで、火に強く、断熱性も高く、材料単価も安いことから内装材下地として
幅広く使われます。しかし水に弱く、台所、洗面所に使用して、結露によりカビが発生することが
多く、耐湿性のあるもの、耐震性の向上させた製品が出回っています。

しかし耐湿ボードも耐湿性は期待値以下、普通ボードよりもましという程度ですので、換気の悪い
北に面した洗面脱衣場では特にカビが発生しやすくなってしまうため、注意が必要となります。