耐震性、気密性の確保について
弊社では耐震性などのデメリットを考え、外断熱内断熱のどちらの施工法で行う場合でも、構造体(柱)の外側にシージングボード(ダイケンダイライトMS 厚さ12mm)を使用しています。
在来工法が2×4住宅よりも耐震性が低く、耐力壁を増すことが昨今の課題となっているため、2×4のように構造用合板やシージングボードを構造体の外側に貼る施工が多くなっています。
耐震計算上は従来の筋交いを使った壁量増加で耐震性の向上を狙う意味は変わりませんが、
内断熱施工時においては、外部の面した壁の筋交いがロックウール断熱材の均等な配置を
妨げることが問題になります。(従来の筋交いに頼る従来の工法では筋交い部分の断熱材を
つぶしてしまうため、断熱性能の低下を招きます。同じ事が電気のコンセント、配線、給水、
給湯管を外壁面に設置しても起こります。)

このため内断熱施工においては、構造用合板シージングボードを使用し、壁量を確保した方が断熱性に
おいては有利です。


構造用合板よりも、さらに軽く、断熱性、耐火性にすぐれ、湿気をためず、虫害の恐れの少ないシージングボードの中でも、ダイライトMSを使用することによって、在来工法での耐震性の強化と内断熱工法のデメリットの気密性を解決できます。(外壁に面した筋交いを減らすことが出来る)
また外断熱工法においては、筋交いの配置のどこに配置しようと、
当然ながら断熱材の設置には影響がありません。
シージングボードの使用により耐震性が向上しますし、たいていの場合構造用合板よりも断熱性能が高く、断熱性能の向上が期待できます。
一般的にいわれてる中に、外壁仕上取付支持の強度の問題があります。内断熱施工の場合は、
構造材(柱)と外部仕上げ材(サイディング、モルタル等)の距離が外断熱施工の断熱材分
短い距離で固定できます。この距離の分、外部仕上げ材の取付強度が低下すると
考えられるのです。

当然、外断熱外壁仕上げ材施工に当たっては、釘ではなく特殊な専用ビスを使用して、外壁の取付強度の低下を防止しますが、コンプレッサーで連続打ちが出来る釘と違い、一本一本、インパクトドライバーで断熱材料をつぶさないよう締め付け強度を確認しながら固定していきます。

またコンプレッサーでの釘打ちは施工品質の確認がしにくく(手応えがあまりない)そのため釘の本数を規定より多めに打ち、対策します。(規定でも不良が発生することを見込んで決めてありますが、さらなる丁寧な仕事を目指しています)

特殊ビス施工は当然手間がかかり、疲労も大きく、職人さんにも嫌がられる仕事です。手で施工するしかないため、ビスが所定の位置に施工する必要があります。また手でビス施工するため、一本一本手応えがあり、強度が出ない場合はその場でやり直します。特殊ビスは一般的なものより太く、かなり高価なものです。これらから工期の増大、工費の増加要因となります。

現状では、ビスは引っ張り強度が釘の3倍あるといわれています。外断熱工法の耐震性は専用ビスで所定の通り、注意して施工し、外部仕上げ材の下地の補強対策すれば、外壁仕上げ材の落下の心配は少ないと思われます。